普段、何気なく食べているお肉。
そのお肉がどのような過程を経て食卓に並ぶのか考えたことがあるだろうか?
何となくは知っていても、その過程を実際に見たことがある人は少ないと思う。
今回は、それを知る為の貴重なワークショップ。
生きた状態からというステップを踏む、鶏(にわとり)の解体である。
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鶏を生きた状態から解体するまでのステップは、

  1. 鶏の首の関節を抜き、痙攣させる
  2. ナタで首を落とす
  3. 足を紐で縛り、逆さで吊るし、血を抜く
  4. 10分後、沸騰した湯に入れる(湯に入れることで毛穴が開き、毛が毟りやすくなる)
  5. 毛を毟り取り、冷水で洗う
  6. 包丁で解体する

「首を落とす」「血を抜く」とかは、文章にすると中々壮絶であるが、解体をする上では必要な工程である。
今回のワークショップは、鶏の解体に熟知した講師がいるわけではなく、ほとんどの人が初めての経験。教科書を見ながら進めるが、一番最初の「鶏の首の関節を抜く」という工程で手間取る。
鶏の首の関節は、抜くときに「プチッ」という音がするらしい。自分も首の関節抜きにチャレンジしてみたが、その手応えが掴めず、すぐに友人にバトンタッチしてしまった。全力で力を入れたつもりだったが、コツを掴めなければ、やはりうまくいかない。力だけではないのであろう。
今回は「鶏を苦しませない」というコンセプトであったが、関節抜きに手間取った為、おそらく鶏を苦しませてしまったと思われる。やはり、首を落とすまでの難易度が高かった。
首を落とした後は、手際としてはサクサク進んだ。
首を落とす前は「生き物」であったが、感覚的に首を落とした後は「肉」である。毛を毟った後は、よく見慣れたお肉っぽい姿になった。
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最後の工程、包丁で解体。これも中々難易度が高い。
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各部位の名称は、手羽・モモ・ムネ・ササミ・モミジ・ガラ・レバー・砂肝・ハツ、など。(主に焼き鳥屋、飲み屋で聞き慣れた名称が多い)
捌きたてのお肉はさっそく七輪で焼いて食べてみた。特に砂肝はコリコリして美味しい。ありがたく頂きました。(-人-)
モミジ(鶏足)・ガラはダシ用に使用。数時間煮込み、鶏ガラスープの完成。少し醤油を加えたら、これがまた美味しい。ラーメンと一緒に食べたくなった。
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というわけで、鶏ガラスープは家でラーメンのスープに使用。麺との相性が良く、スープはコクがあり濃厚でありました。美味。
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今回の鶏の解体で学んだこと。
これを機に肉を食べるのを止める・・・ということまではしないが、生き物が「食用の肉」になるまでの過程を知っておくことで(実際にその過程を経験する)、お肉のありがたみを感じるようになるのではないだろうか。
あと、自分が解体作業は行なうにあたり、できるのは鳥までかな・・・という感じ。豚や牛といった動物を解体する自信はない。実力というより、度胸的な意味で。命を扱うという意味では、その尊さに変わりはないが。
とりあえず今回は、中々体験することができない、非常に良い機会でありました。